抄録
本報では、二層分離形複合樹脂粉体塗料を含む粉体塗料を塗付した試験片を用いて、硬化塗膜の
断面構成を確認するとともに、36ヶ月の屋外暴露耐候性試験を実施した塗膜の表面状態を評価して、塗膜の構成が耐候性に与える影響について検討している。本報の結果から、以下のようなことがいえる。(1)二層分離形複合樹脂粉体塗料は、沖縄県における36ヶ月間の屋外暴露試験において、熱硬化形ふっ素樹脂粉体塗料やイソシアネート硬化形ポリエステル粉体塗料を上回る高い光沢保持率を示している。(2)36ヶ月の屋外暴露試験を実施した二層分離形複合樹脂粉体塗料の硬化塗膜では、熱硬化形ふっ素樹脂粉体塗料やイソシアネート硬化形ポリエステル粉体塗料の硬化塗膜よりも表面状態における変化は軽微である。(3)二層分離形複合樹脂粉体塗料では、熱硬化形ふっ素樹脂粉体塗料やイソシアネート硬化形ポリエステル粉体塗料と比較して、硬化塗膜表面におけるチタンの検出が少ない。今後も、詳細な検討を継続していく予定である。