日本理科教育学会研究紀要
Online ISSN : 2433-0140
Print ISSN : 0389-9039
「てこのきまり」の指導方法に関する研究―力の概念のオルタナティブフレームワークを考慮して―
福岡 敏行宮脇 一利
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 32 巻 2 号 p. 1-8

詳細
抄録

「てこのきまり」の学習について、教科書に基づいた従来の授業αと、子どもの持っている力の概念に関するオルタナティブフレームワークを考慮した授業βとを比較検討した。その際、授業βで、特に配慮した点は、以下の2つであった。方略①「ものが力を持っている」という考え方(Dフレームワーク)に固執している子どもに対し、子どもの文脈で、反証を行わせるようにする。方略②「~しようとする時に力がある」という考え方(Aフレームワーク)による「てこのきまり」の理解のさせ方を重視する。それによって、以下のことがわかった。1) ①の方略は有効に作用した。2) ②の方略については、有効に作用しなかった。3) 教科書に基づいた授業αでは、子どもの持っている力の概念の発展よりも、むしろ、抽象的論理の習得が中心に取り扱われていた。さらに、これらのことを概念変化の3つの条件という観点で分析した。

著者関連情報
© 1991 一般社団法人日本理科教育学会
次の記事
feedback
Top