日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
サイトメガロウイルス腸炎後に生じた大腸狭窄に対し内視鏡的バルーン拡張術を施行した1例
加茂 泰広 田島 和昌小田 英俊木下 昇富永 雅也山本 美保子米満 伸久竹島 史直中尾 一彦
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2018 年 60 巻 6 号 p. 1219-1224

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抄録

症例は79歳女性.食欲不振から全身状態悪化し当院救急搬送.精査の結果糖尿病性ケトアシドーシスの診断となり当院入院となった.治療経過中に腹部膨満感出現,腹部CTにて結腸の拡張を認め下部消化管内視鏡検査にて結腸全体の多彩な潰瘍性病変を認め,腸管サイトメガロウイルス(CMV)感染症の診断となり,ガンシクロビルによる加療を開始した.その後症状は速やかに改善,治癒となったがその後便秘症状が出現し,下部消化管内視鏡検査にてS状結腸にスコープ通過不能な狭窄を認めた.腸管CMV感染症治癒後瘢痕による消化管狭窄と診断,狭窄解除目的に内視鏡的バルーン拡張術(EBD)を施行,術後経過良好で現在再発なく経過している.

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© 2018 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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