2022 年 64 巻 4 号 p. 1039-1047
【背景・目的】EGDの周術期管理においてタイムアウト及び鎮静後の帰宅判定基準はどの程度普及しているか不明である.本研究の目的はその導入の実態を明らかにすることである.
【方法】国内の内視鏡医にアンケート調査を依頼した.
【結果】66施設より回答を得た.タイムアウトは61%(40施設)ですでに導入されていた.確認事項(項目)は6割以上の施設で患者氏名・検査内容・抗血栓薬・アレルギー・基礎疾患を採用していた.一方,帰宅判定基準は65%(43施設)で導入されていたが,いずれの検討も施設ごとに基準が様々で統一されていなかった.
【結論】EGDにおけるタイムアウト及び鎮静後の帰宅判定基準は普及しつつあるが,全国的に統一された基準の作成が望ましいと思われた.