2023 年 65 巻 5 号 p. 460-466
症例は82歳,女性.結腸癌術後,腹膜播種再発による腸閉塞に対する手術歴があり,化学療法を行っていた.腹膜播種による肝門部領域胆管狭窄に対し内視鏡的胆管ステント留置術を施行し,ERCP後膵炎予防目的に自然脱落型膵管ステントを留置した.その後,膵炎なく経過したが,ERCP後21日目に脱落した膵管ステントによる小腸穿孔を発症し,手術を要した.予防的自然脱落型膵管ステント留置を行う際は,まれではあるが脱落したステントによる消化管穿孔の可能性があり,適応を慎重に考慮するとともに,術後の経過観察も重要であることが示唆された.