2026 年 68 巻 2 号 p. 111-118
非乳頭部十二指腸腺腫および粘膜下層までにとどまる腺癌:表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(superficial nonampullary duodenal epithelial tumor,SNADET)はEGDスクリーニングの普及により診断されることが多くなっている.SNADETは十二指腸下行部乳頭付近から球部にかけて発見されることが多く,腫瘍・非腫瘍の鑑別,悪性度および細胞形質の鑑別には白色光および画像強調併用拡大内視鏡観察による診断が有用である.SNADETの1-2割を占める胃型形質を有する病変は,腸型形質のものと比較し,悪性度が高い.一方,球部に存在する腫瘍様病変には腫瘍・非腫瘍の鑑別が困難な病変もあり,生検や超音波内視鏡を含めた総合的な判断が必要である.SNADETに対する至適な治療法選択には細胞形質を加味した低異型度腺腫と高異型度腺腫/癌の鑑別診断が重要である.