抄録
潰瘍性大腸炎28例について重症度,転帰,注腸X線像,内視鏡像について相互に比較検討した.軽症型では注腸X線検査にて壁の不整硬化,粘膜網目像の消失,顆粒状化を示し内視鏡にては粘膜の充血浮腫易出血性,小ビランを認めた.中等症では上記の所見に加え多発~地図状ビラン,炎症性ポリープを伴なう例が多く,重症例では注腸X線像にて萎縮性炎型,偽ポリポーシス型,両者の中間型また大潰瘍多発型を認め内視鏡にて各々広汎な浅いビラン,広汎な粘膜剥離と偽ポリープ,深い多発ビランと炎症性ポリープ及び潰瘍海の所見を示した.緊急手術例は共に偽ポリポーシス型で広汎な粘膜剥離と偽ポリープを認めた例であった.潰瘍性大腸炎のビラン,潰瘍の程度はある程度重症度,予後に関連し内視鏡にて広汎な粘膜剥離,偽ポリープを認める例は緊争手術の適応と考えられた.