日本消化器内視鏡学会雑誌
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十二指腸に発生した有茎性脂肪腫の1例―本邦報告例56例の検討―
勝見 康平伊藤 誠岩田 章裕藤岡 俊久丹村 敏則三好 義光岸本 明比古武内 俊彦
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1988 年 30 巻 7 号 p. 1538-1542_1

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抄録
症例は58歳の男性で,全身倦怠感を主訴として来院した.低緊張性十二指腸造影および内視鏡検査で十二指腸下行脚外側壁に長い茎を有する腫瘤がみられ,表面は健常粘膜に覆われていたが,一部にびらん形成を認めた.有茎性粘膜下腫瘍の診断のもとに腫瘤摘出術を施行した.腫瘍の大きさは2.7×2.1×1.9cmで,病理組織学的に粘膜下層に発生した脂肪腫と診断された.本邦における十二指腸脂肪腫の報告例は現在までに56例みられ,その臨床的特徴について考察した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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