抄録
他の消化管検査にて粘膜下腫瘍と疑われた49例に超音波内視鏡を施行し,その診断における有用性について検討した.その結果,壁外性圧迫や粘膜下腫瘍の存在診断は全例に可能であった.筋原性腫瘍・嚢腫・異所性膵・血管腫・脂肪腫については質的診断能は非常に良好であり,嚢腫や脂肪腫は確定診断がつけば引き続いて内視鏡治療を行った.しかし神経鞘腫は筋原性腫瘍との鑑別が困難であった. 筋原性腫瘍手術18例を再検討した結果,平滑筋肉腫と平滑筋腫との鑑別は,1)最大径30mm以上,2)辺縁不整,3)内部エコー不均一,4)無エコー領域の存在のうち3項目以上を有すれば強く肉腫を疑って積極的に外科治療を行うべきであるといえる.