抄録
陸上高等植物に由来するテルペノイド(HPT)は、植物の分類によって異なる構造を持つことが知られている。そのため、高等植物ワックスに由来する長鎖n-アルカンなどのバイオマーカーとくらべて、その起源をより限定することが可能となり、陸源物質の海洋への輸送の供給源や後背地を特定するための有用なバイオマーカーになり得ると考えられる。そこで本研究では、レテン、カダレン、オレアネン、フリーデリンというHPTに着目して、北西太平洋日本沖の3地点(LM8、LM5P、LM3)で採取された海底堆積物コアでの、それらの化合物分布や濃度変化を調べた。またこれらのバイオマーカーから、大気経由輸送量を介した風成循環の強度などの古気候指標としての検討も行った。