抄録
CH2I2、C2H5Iなど揮発性有機ヨウ素化合物(volatile organoiodine compound:VOI)は、海から大気へヨウ素を供給するキャリアーとして機能する。本研究では、VOIと生物生産性や有機物分解との関係を調べるために、北海道噴火湾で2012年3月から2014年12月の隔月に海水を採取し、海水中VOI濃度をパージ&トラップ-ガスクロマトグラフ-質量分析法で測定した。
春季植物プランクトンブルーム終了後の5月以降にVOI濃度は急激に増加し始め、6月から7月に年間ピークに達した。ピーク深度はVOI成分により異なった。このようなピーク深度の違いは、生成メカニズムの違いを示しており、こうした海水中VOIの生成メカニズムの違いは、大気への放出特性にも反映されると考えられる。