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アクチノイドの代替元素である希土類元素と地圏中微生物の細胞外放出物(EPS)による結晶化プロセスを調べるため、水溶性セリウムとSaccharomyces cerevisiae由来のEPS間の反応を調べた。形成されたセリウムリン酸塩は針状のラブドフェン構造をとり、結晶子サイズは無機リン酸塩と同様にpH, 飽和度が小さくなるほど大きくなった。EPS内のRNA中のリンも反応するほか、タンパク質も取り込まれることが判明した。また、RNAとセリウムによるナノ結晶は球状であったほか、ATPもセリウムとの反応性を有することが分かった。