日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G9 地球化学のための最先端計測法の開発、および、境界領域への挑戦
日本の温泉の利用状況と経年変化-行政科学的アプローチを中心として-
*森 康則井上 源喜
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p. 146-

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抄録

本研究では、温泉法の円滑な施行を目的として、我が国における温泉資源の利用状況の現状把握に主眼を置いた整理を試みた。本研究の議論に用いたデータは、各都道府県が温泉法に基づいて、各温泉事業者から報告を受けたデータを、環境省により集約されたものである。 整理の結果、源泉数は2006年度の28,154をピークとして微減に転じ、2018年度には27,261であった。湧出量は、2007年度の2,776,121 L/minをピークとして微減に転じ、2018年度には2,516,461 L/minとなっている。すなわち、温泉開発のピークは2006~2007年度頃であり、その後微減の傾向は示しつつも、現在は安定している傾向が示された。 我が国は、本来は極めて入手困難な深層地球化学試料が、全国で容易かつ継続的に入手できるという特殊な環境にあり、地球化学者にとっては極めて魅力的な研究フィールドと言える。

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© 2020 日本地球化学会
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