主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 68-
初期地球の「暗い太陽」の条件下で温暖気候を実現するためには,メタン菌の活動によって生成されるメタンが重要な役割を演じていたのではないかと考えられている.Ozaki et al. (2018) は,大気光化学-海洋微生物生態系結合モデルを用いて太古代の地球大気に想定されるメタン濃度が実現可能な条件を検討した.そして,当時の主要な基礎生産者が水素資化光合成細菌と鉄酸化光合成細菌の共存系であるとした場合,水素資化光合成細菌のみの場合と比較して,メタンフラックスが非線形的に増幅され,想定される濃度を実現可能なことを示した.本研究は,Ozaki et al. (2018) と同様のモデルを用いて大気光化学-海洋微生物生態系の挙動を解析し,このような現象が生じるメカニズムの検討を行った.メタンフラックスの増加に対する水素濃度と一酸化炭素濃度の変化は,一酸化炭素資化酢酸生成菌の活動の非線形的増加が,メタン生成フラックスの非線形的増幅効果をもたらすことを強く示唆する.