日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G04 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
クロロフィル色素の窒素同位体比分析による東インド洋植物プランクトンの窒素源解析
*伊左治 雄太吉川 知里小川 奈々子松本 和彦眞壁 明子豊田 栄石川 尚人小川 浩史斎藤 宏明本多 牧生大河内 直彦
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p. 45-

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抄録

植物プランクトンの窒素源は、海洋一次生産に占める新生産と再生生産の割合を表す重要なパラメータである。本研究では、東インド洋88°E測線のクロロフィル極大深度において懸濁態有機物を採取し、クロロフィル色素のδ15N分析を行った。生理生態の異なる植物プランクトンそれぞれの窒素源を同定するために、真核藻類とシアノバクテリアに由来するクロロフィルaに加えて、プロクロロコッカスに特有のジビニルクロロフィルaのδ15N分析を行っている。得られたデータの解析により、測線を通じてプロクロロコッカスが有機物分解由来の還元態窒素に依存している一方で、一部の測点では真核藻類が下層から供給される硝酸を同化していることが明らかになった。発表では、複数種のクロロフィル色素のδ15Nに基づいて解析を行うことが、現在や過去の植物プランクトンの窒素源や海洋表層の窒素循環を詳細に明らかにする上で重要であることを示す。

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