日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G01 大気とその境界面における地球化学
円石藻Calyptrosphaera sp.による揮発性有機化合物の生成に対する光量の影響
*清水 南帆井上 徹奥田 祐樹橋本 伸哉
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p. 9-

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抄録

海洋由来のVOCsにはハロゲン元素を含む化合物が多く含まれており、大気中のオゾンの分解に関与する化合物(モノハロメタン等)も知られている。しかし海洋由来のVOCs生成については、まだまだ知見が乏しいのが現状である。自然界では季節や天候による雲量変化等で光量が変化するため、光量の変化が植物プランクトンのVOCs生成に及ぼす影響について調べた。本実験では、円石藻Calyptrosphaera sp.を対象に、モノハロメタンの生成やその生成への光量の影響について実験した。光量を50~90µmol/m2/secに変化させると、モノハロメタンCH3Cl、CH3Br、CH3Iの生成量が変化した。また、VOCsの生成時期が植物プランクトンの成長期から定常期に移動した。結果より、本株は光量が変化するとVOCsの生成量や生成時期が異なる可能性が示された。

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