日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
オリビンを含む模擬隕石母天体物質へのガンマ線照射による糖の生成
*安部 隼平癸生川 陽子依田 功小林 憲正
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p. 128-

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抄録

糖類はアミノ酸や核酸塩基とともに生命に必須である。先行研究により、小天体内部の水質変質を模擬した系へのγ線や鉱物種の触媒作用によるアミノ酸や糖生成への影響が示唆されている。本研究では小天体内部の水質変質を模擬した系(HCHO, CH3OH, (NH3), H2O)にオリビン約3 mg を加え(F(A)OWと呼称)、これにγ線を照射し、糖の生成を検証した。対照実験としてオリビンを加えない試料(F(A)Wと呼称)も同様に実験した。GC/MSを用いて3C-6Cまでのアルドースを分析した。FAOWとFAWからのアルドースの生成量に大きな差は生じなかったことから、アンモニアはオリビンよりも触媒としての働きが強いことが示された。FOWはFWよりも多量のアルドースを生成した。生成した五炭糖に注目すると、リボースの生成量が特に多い結果であった。つまり、オリビンはガンマ線照射実験においても触媒としての働きを持ち、リボースの生成または安定化に有利に働くことが示唆された。

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