抄録
3t/10aの堆肥を施用した九州中部地域の農家水田において,一般田植機と千鳥植え田植機(40株/m^2の高密度移植が可能)の使用および手植えによる補植によって,飼料イネを18-80株/m^2で栽植し,これに化学肥料の施肥水準(標肥:合計窒素施肥量が17kg/10a,多肥:26kg/10a)を組み合わせて飼料イネの2回刈り栽培を行い,乾物収量,圃場の窒素収支を調査した。収量性からみた2回刈りの最適な栽植密度はm^2当たり40株(千鳥植)であった。これに多肥栽培を組み合わせるとさらに増収し,好適な気象条件では合計で2,000kg/10a以上の乾物収量が得られた。2,000kg/10aの乾物収量を得るには,イネに少なくとも24kg/10aの窒素を吸収させる必要があり,堆肥施用量が3t/10aの場合,食用水稲の2.9倍以上の窒素化学肥料を施用する必要のあることが明らかとなった。