2018 年 8 巻 3 号 p. 107-112
本研究は,地域在住の女性高齢者144名を対象に,新たな動的バランス機能評価であるロンブステストの再現性と妥当性を検証した。その結果,ロンブステストは優れた再現性(ICC 0.97~0.98)を示し,TUG,5m 最速歩行時間,CS‐30との間に中程度の有意な相関(r=|0.43|~|0.54|)を認めた。さらに,ロンブステストを基準に低値群,中程度群,高値群の3群で比較した結果,低値群が中程度群,高値群に比べて,有意に各種身体パフォーマンス指標の結果が不良であった。以上の結果から,ロンブステストは,身体機能がある程度低下した地域在住女性高齢者の判別に適した指標と推察された。