ヘルスプロモーション理学療法研究
Online ISSN : 2187-3305
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ISSN-L : 2186-3741
8 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
原著
  • -発症起点の有無を考慮した横断的検討-
    山下 裕, 古後 晴基, 西上 智彦, 東 登志夫
    2018 年 8 巻 3 号 p. 101-106
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    【目的】慢性頸部痛患者における破局的思考や運動恐怖感が能力障害に関連する因子かどうか検討した。【方法】3ヶ月以上頸部痛を有する外来患者99名(外傷性35名,非外傷性64名)を対象とした。評価項目は,Neck Disability Index(NDI),安静時・運動時疼痛強度,疼痛持続期間,破局的思考,運動恐怖感とした。Mann-Whitney U 検定を用いて発症起点の有無における評価項目を比較した。また,Stepwise 法による重回帰分析を用いてNDI に関連する項目を検討した。【結果】外傷性頸部痛患者と比較して非外傷性頸部痛患者は年齢,疼痛持続期間において有意に高値を示したが,その他の項目に有意な差は認められなかった。NDI と関連する項目は,破局的思考と安静時・運動時疼痛強度であった。【結論】慢性頸部痛患者においては,外傷性か非外傷性に関わらず破局的思考が能力障害に関連することが明らかとなった。

  • 合田 明生, 村田 伸, 鎌田 都子, 岩瀬 弘明, 白岩 加代子, 安彦 鉄平, 堀江 淳
    2018 年 8 巻 3 号 p. 107-112
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    本研究は,地域在住の女性高齢者144名を対象に,新たな動的バランス機能評価であるロンブステストの再現性と妥当性を検証した。その結果,ロンブステストは優れた再現性(ICC 0.97~0.98)を示し,TUG,5m 最速歩行時間,CS‐30との間に中程度の有意な相関(r=|0.43|~|0.54|)を認めた。さらに,ロンブステストを基準に低値群,中程度群,高値群の3群で比較した結果,低値群が中程度群,高値群に比べて,有意に各種身体パフォーマンス指標の結果が不良であった。以上の結果から,ロンブステストは,身体機能がある程度低下した地域在住女性高齢者の判別に適した指標と推察された。

  • 村田 伸, 安彦 鉄平, 中野 英樹, 満丸 望, 久保 温子, 八谷 瑞紀, 松尾 大, 川口 道生, 上城 憲司
    2018 年 8 巻 3 号 p. 113-117
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,幼児の通常歩行と最速歩行時の歩行パラメータの特徴を明らかにすることである。対象児50名(男児16名,女児34名)の歩行分析を行った結果,全ての歩行パラメータに性差は認めなかった。また,最速歩行時には通常歩行時よりも歩行速度・歩行率・ストライド長・歩幅は有意に高まり,立脚時間・両脚支持時間・遊脚時間は有意に短縮した。それらの効果量は,距離因子(d=0.74~0.81)よりも歩行率(d=1.84)や時間因子(d=1.51~1.88)が大きかった。さらに,通常歩行速度は歩行率・ストライド長・歩幅・立脚時間・両脚支持時間・遊脚時間の6項目と有意な相関が認められたが,最速歩行速度と有意な相関が認められたのは歩行率・立脚時間・両脚支持時間・遊脚時間の4項目であった。これらの結果から,幼児期の歩行を評価し結果を解釈する場合は,性差の影響を考慮する必要のないことが示された。また,歩行能力を向上させるためには,歩幅やストライド長を広げる戦略が有効と考えられた。

短報
  • 村井 亮仁, 幸田 仁志, 宮野 佳那, 三森 麻由, 横山 茂樹
    2018 年 8 巻 3 号 p. 119-122
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    本研究では,高齢者の身体機能を想定した条件で,T字杖への軽度の荷重が重心動揺の安定化に寄与するかどうかを検討した。対象は,健常成人17名とした。測定は静止立位(条件A),足底の冷却と高齢者ゴーグルの着用を行った静止立位(条件B),足底の冷却と高齢者ゴーグルの着用を行い,T字杖にて500g 以内の荷重を行った静止立位(条件C)の3条件で行った。重心動揺の計測には重心動揺計を使用し,各条件の実効値面積および重心移動速度を解析項目とした。統計解析には,反復測定分散分析およびBonferroni 法による多重比較を用いて条件間の比較を行った。分析の結果,実効値面積において,条件Aおよび条件Cは,条件Bと比較して有意に低値を示した。重心移動速度においても,条件Aおよび条件Cは,条件Bと比較して有意に低値を示した。T字杖への軽度の荷重により,重心動揺が減少しバランス改善をもたらすことが示唆された。

  • 山田 悠司, 幸田 仁志, 甲斐 義浩, 北垣 香奈, 坂井 玲菜, 来田 宣幸
    2018 年 8 巻 3 号 p. 123-126
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    〔目的〕表面筋電計を用いて,筋のモーメントアームの違いが筋放電量に及ぼす影響を検討した。〔方法〕健常成人男性52名の両上肢104肢を対象とした。上腕二頭筋を被験筋とし,モーメントアームが最も長い肘関節屈曲70度,およびモーメントアームが概ね等しい25度と120度の3条件(25度条件,70度条件,120度条件)での重錘保持中の筋活動を計測した。解析項目は,各条件における重錘保持中1秒間の筋電積分値を,最大収縮時の値で正規化した値(%IEMG)とした。統計解析には,反復測定分散分析および多重比較にBonferroni 法を用い,条件間の比較を行った。〔結果〕70度条件の%IEMG は,25度条件および120度条件と比較して有意に低値を示した。また120度条件の%IEMG は,25度条件と比較して有意に低値を示した。〔結論〕筋放電量は,筋のモーメントアームの影響を考慮したうえで解釈する必要がある。

  • ―障害陽性群と陰性群での非投球側差の比較検討―
    幸田 仁志, 甲斐 義浩, 来田 宣幸, 松井 知之, 東 善一, 平本 真知子, 瀬尾 和弥, 宮崎 哲哉, 木田 圭重, 森原 徹
    2018 年 8 巻 3 号 p. 127-131
    発行日: 2018/10/16
    公開日: 2018/10/19
    ジャーナル フリー

    〔目的〕投球肩・肘障害を有する高校野球投手の特徴を,関節可動域や筋力の非投球側差より分析した。〔方法〕京都府下の野球検診に参加した高校野球投手76名を対象とした。測定項目は,投球肩・肘障害の判定,関節可動域および筋力とした。関節可動域および筋力は両側に対して実施し,投球側から非投球側の値を減算することで非投球側差を算出した。統計解析には,投球肩・肘障害ごとに,対応のないt 検定を用いて陽性群と陰性群の関節可動域および筋力の非投球側差を比較した。有意水準は5%とした。〔結果〕投球肩障害では,陽性群の肩関節内旋可動域の非投球側差は陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。投球肘障害では,陽性群の肩関節外旋可動域の非投球側差は,陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。〔結論〕肩関節外旋可動域や内旋可動域の非投球側差による分析は,野球選手の機能低下や障害予測を判別する一助となる可能性がある。

症例報告
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