2016 年 2 巻 p. 25-32
現在の日本の労働力人口は、約半数が女性である。一方、就労女性の自殺の動機の上位には、健康問題や勤務問題が挙がる。またうつ病患者の6割は女性である。女性に特徴的なストレス要因は、「労働の量的負担」「労働の裁量権不足」「社会的支援不足」であった。特に就労女性は賃金労働終了後も家事労働があり、ワークライフバランスに配慮した対策が必要である。対策の1つとして職場でも家庭でもない第3の居場所を提供できる「3L プロジェクト」を提案する。本案は女性就労者のメンタルヘルス不調を予防し、地域と企業に利益をもたらすための一考察である。