抄録
少子化が進む我が国において、特に地方の高等学校は入学志願者の減少という課題に直面している。学校は入学者が減少するとリソース配分の見直しで設置クラス数を減らされ、受験生の志望回避の加速などによる志願者数の更なる減少などの負の循環が進むことになる。しかし、スポーツなどの課外活動や大学進学実績などで特色を出して志願者増加を狙うことは、多様な生徒の受け入れが使命でもある地方の学校には馴染まないことも多い。そこで本研究では部活動等の課外活動実績及び大学進学実績において中堅クラスの高等学校の入学志願者数に影響与える要素とそれら要素間の関係性を明らかにし、入学志願者増加のためのフレームワーク構築を行った。その結果、北海道鹿追高等学校での検証で、令和2年度志願者数33名から令和3年度志願者数58名へ76%増加となった。