IATSS Review(国際交通安全学会誌)
Online ISSN : 2433-4537
Print ISSN : 0386-1104
論説
健康のための歩行から持続可能な都市の構築へ
一ノ瀬 友博
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2022 年 47 巻 1 号 p. 22-32

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抄録

自動車優先の都市から歩行者中心の都市への転換は、世界で進みつつある。2000年代前半にウォーカブル指標が提案され、都市の歩きやすさについて数々の検討がなされてきた。歩くことが人間の健康にさまざまな効果をもたらすことは、多くの研究によって証明されている。ますます深刻になる地球環境問題、そして、2019年末からの新型コロナウイルス感染症拡大は、この都市の転換を一気に押し進め、15分都市など、ヒューマンスケールの持続可能な都市の構築に向かっている。本稿では、歩行という視点で1990年代終わりから現在まで、どのような議論が世界で繰り広げられてきたか概観する。

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© 2022 公益財団法人 国際交通安全学会
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