抄録
従来、英語を公用語としない新興国の特許調査を行う場合、商用データベースで英語キーワード、あるいは、IPC(International Patent Classification)を用いて検索されてきた。しかし、上記手法では他国にファミリー出願がされていない新興国特許の検索が困難である。そのため、侵害予防調査などを行う場合、原語キーワードを用いた検索で補完する必要がある。
本報告は、原語キーワードを用いた検索の網羅性を向上させる提案に関する。具体的には、ファミリー型(ファミリーを1レコードとして構成された)商用データベースの検索結果から得られたファミリー出願(タイ、ベトナム、インドネシア)から原語キーワードを抽出する。そして、抽出した原語キーワードからの異表記、あるいは、ワイルドカードを用いた表記の検証例を紹介する。さらに、IPCのみを用いた検索で生じる検索漏れの現状を示す。