抄録
[目的]足関節の副運動に着目した手技療法が,しゃがみ込み動作と足関節背屈可動域に及ぼす影響について検討した.[対象]事前調査によりしゃがみ込み不可能群と評価された健常者20名.[方法]測定項目は床-臀部間距離と足関節背屈可動域とした.測定は間隔を4日以上空けて2回行った.2回目の測定前に足関節に関節モビライゼーション手技を行った.[結果]床-臀部間距離において手技前と手技後で比較し,改善率で有意な差を認めた.足関節背屈可動域については手技前と手技後で比較したところ,有意な差は認められなかった.[考察]床-臀部間距離の減少について,手技により足関節後方の関節包にルーズニングが生じ,前足部への体重移動を容易にさせる働きが,しゃがみ込み動作の改善に影響したと考えた.