国際エクササイズサイエンス学会誌
Online ISSN : 2436-679X
Print ISSN : 2433-7722
4 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • ―ルーブリック評価,アンケート調査の結果から―
    岡本 絵理加, 井上 薫, 佐々木 千寿, 河野 光伸, 吉武 将司
    2021 年 4 巻 2 号 p. 1-11
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 本研究は,作業療法学科の学生に向けた1日の認知症教育プログラムを実施し,学習効果を検討することを目的とした. [方法] 対象は,作業療法士養成施設で協力を得られたA大学に通う3年生のうちプログラムすべての参加と課題の提出が可能な者とした.認知症教育プログラムの症例検討で学生が作成した初回と最終レポートの提出をルーブリック評価により採点し,統計法にて比較することで学習効果を検討した.また,学生の学習満足度と参加度をアンケートにより調査した. [結果] 初回と最終で提出されたレポートの比較から,有意差が認められた.アンケートからは,学習満足度,参加度ともに良好であった. [結語]認知症教育プログラムにおける学習効果が示唆された.
  • ―Static StretchingとEccentric Stretchingの比較―
    吉田 真琴, 田宮 慎二, 樽本 修和
    2021 年 4 巻 2 号 p. 12-17
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的]本研究の目的は,Eccentric Stretching (ES) と Static Stretching (SS) を比較し,ESがパフォーマンス低下を防ぐ有用なストレッチングの手技になり得るか比較検討した.[方法]健常な男子大学生18名の足関節底屈筋を対象とし,ES,SSの2手法のストレッチングと,ストレッチングを実施しない(NS)の介入前後の足関節背屈の関節可動域(ROM)と足関節底屈筋筋力,垂直飛びを比較した.[結果]ROMでは介入後SS,ESは有意に高値を示した.足関節底屈筋筋力はSSが有意に低値を示し,ESは有意に高値を示した.垂直飛びでは有意差は認めなかった.[結論]本研究で用いたESはSSにて指摘されているパフォーマンス低下を防ぐ有効な手技である可能性が示唆された.
  • 濱田 淳, 田村 昌大, 小黒 正幸, 佐藤 勉, 昇 寛, 樽本 修和, 青木 主税
    2021 年 4 巻 2 号 p. 18-22
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的]足関節の副運動に着目した手技療法が,しゃがみ込み動作と足関節背屈可動域に及ぼす影響について検討した.[対象]事前調査によりしゃがみ込み不可能群と評価された健常者20名.[方法]測定項目は床-臀部間距離と足関節背屈可動域とした.測定は間隔を4日以上空けて2回行った.2回目の測定前に足関節に関節モビライゼーション手技を行った.[結果]床-臀部間距離において手技前と手技後で比較し,改善率で有意な差を認めた.足関節背屈可動域については手技前と手技後で比較したところ,有意な差は認められなかった.[考察]床-臀部間距離の減少について,手技により足関節後方の関節包にルーズニングが生じ,前足部への体重移動を容易にさせる働きが,しゃがみ込み動作の改善に影響したと考えた.
  • —活動電位による観察—
    嶋田 裕司, 平賀 篤, 冨田 圭佑, 黒川 喬介, 新井 和樹, 杉原 慶吾, 小作 太一, 昇 寛
    2021 年 4 巻 2 号 p. 23-28
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 本研究の目的は,新しく開発されたつま先立ち促通練習器を用いたHeel raise動作を筋電図学的見地より検証することである. [測定方法] 短趾屈筋,腓腹筋内側頭,前脛骨筋,内側広筋,半腱様筋の5筋について筋活動量を計測し,つま先立ち促通練習器を用いたHeel raise動作時の活動電位をバネの有無で比較検討した.なお,第2報ではHeel raise動作を1秒間のリズムから5秒間に変更した. [結果] 短趾屈筋,前脛骨筋,内側広筋の筋活動量は,バネなしと比較してバネありの方が全ての相で大きい傾向を示した.しかし,腓腹筋内側頭の筋活動量は,全ての相で小さい傾向を示した. [結語] つま先立ち促通練習器を用いたHeel raise動作は,バネありの方がバネなしと比較して,腓腹筋内側頭の筋活動量を抑えながらHeel raise出来る運動機器であることが示唆された.
  • ―軽擦法と強擦法の強度測定を目的に―
    戸部 悠紀, 昇 寛, 杉浦 加奈子, 濱田 淳, 佐藤 Tutomu
    2021 年 4 巻 2 号 p. 29-34
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的]今回,手技療法の中の軽擦法と強擦法に着目し,その押圧の強度を検証するための装置を考案・作製した.本論文の目的は,本装置の仕様紹介と使用方法を報告することとした. [本装置の仕様]本装置は木製で箱部と底板部で構成され,外枠部内部には水銀レス電子血圧計のカフを2個設置し下方押圧力の測定に対応させた.底板部は箱部より左右前後に4㎝の予備幅代を設け,台座との設置(万力固定)に使用した.[測定方法] 箱部内の2個の血圧計カフを30㎜Hgに膨張させて,その上部に渡し板を設置した.施行者は手掌根部で渡し板上を2往復/秒 させる要領で軽擦法,強擦法を実施する.統計処理はSPSSによる級内相関係数ICC(1,3)にて検者内信頼性を求める.さらにICC(3,1)にて検者間信頼性を求める.[本装置の信頼性と妥当性]本装置の信頼性と妥当性については未検証のため,本研究の問題点として位置づけ今後の課題とする.
  • 濱田 淳, 田村 昌大, 小黒 正幸, 佐藤 勉, 昇 寛, 樽本 修和, 青木 主税
    2021 年 4 巻 2 号 p. 35-39
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的]しゃがみ込み不可能群と可能群を分類し,しゃがみ込み動作の可否と性差の比較について検討した.[対象]18歳から20歳までの健常者304名(男性198名,女性106名)であった.[方法]先行研究を元にしゃがみ込み動作を規定し,対象者を2人1組として,1人は被験者としてしゃがみ込み動作を行い,もう一方を評価者としてしゃがみ込み動作の評価をさせた.[結果]対象者全体でしゃがみ込み不可能群は22.4%であった.しゃがみ込み動作の可否と性差の比較では,有意差は認められなかった.[考察]本研究のしゃがみ込み動作の規定において,膝関節を矢状面上に屈曲を行うようにしたことが,股関節の外旋増大を抑制し,性差に有意差が認められなかった結果につながったのではないかと考えた.
  • 霍 明
    2021 年 4 巻 2 号 p. 40-45
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル オープンアクセス
    神経筋関節促通法(NJF)は運動学の知識に基づき,固有受容性神経筋促通法の促通要素と関節構成運動を統合し,他動・自動・抵抗運動における関節の動きを改善する新しい運動療法技術である.NJF膝関節アプローチの理論体系,治療技術,適応疾患,研究成果などを紹介する.
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