ユニセフの2017年世界子供白書によると、シエラレオネは平均寿命52歳、約8人に1人の子どもが5歳までに亡くなっており、保健指標は最下位レベルに留まっている。その背景には、貧困により多様な食物の摂取が困難なことから微量栄養素が欠乏し、感染症などへの抵抗力の低下が原因の一つとして考えられている。そこで本プロジェクトは、シエラレオネの農村部において、子どもたちの持続可能な栄養改善と食料の安全保障のしくみ作りを目的とし、2019年4月から1年間、5か所の小学校校庭に教師と児童が地域住民の協力を得ながら、野菜と一緒に葉に微量栄養素を多く含むモリンガの木を栽培し、そこで収穫できた野菜とモリンガの葉を学校給食に加え児童に提供する活動を行った。 現地のNGOと関係者が主役となり活動を実施した結果、活動の成果が可視化されるに伴い、地域住民の参加とモチベーションの向上のもとで活動が継続された。しかし一方で、計画・実施した後の活動の経過の追跡が弱いことも明らかになった。