2009 年 21 巻 4 号 p. 81-96
要旨:房総半島南部沿岸域を対象に,藻場造成と海藻の利活用を想定し,GIS技術と広域空間情報による現存藻場の立地評価を行った.水深,透明度,表層および水深10mの二層におけるDO,COD,全窒素,全リンの年間平均値と藻場の立地に関する空間分析を行った結果,藻場では,東京湾海底谷における底層海流の流入との関係も含めて,何れの項目も特徴的な値となっていることが判明した.また,これらの結果を用いた事例として,本研究対象領域で最も効率良く光合成が行なわれているアラメ場における各水質のレンジを求めて該当する海域を抽出すると,対象領域70万haの21%~53%が該当し,全ての水質項目のレンジを満たす海域を導出すると,130,997ha:研究対象領域の18.7%が抽出された.この結果から,漁業権や輸送,造成技術を考慮してアラメ場造成可能領域をモデル計算すると,63,518haが抽出され, CO2約9Mt・y-1の消費が算定された.