抄録
2011年東北地方太平洋沖地震で観測された東京湾西岸部に於ける周期2~3秒の強震動生成要因を把握することを目的として、本震記録が取得されている6サイトでアレー微動観測を実施し、表層から深部までのS波速度構造を推定した。その結果、沿岸部の埋め立て地であるJKPM(城南島海浜公園)とUK1222(浮島町公園)に於いては、Vs 150m/s程度の最表層が50m以上、Vs 400m/s程度の層が深さ200mまで堆積していることが明らかになった。また、アレー微動観測による推定構造を用いたサイト増幅特性は、本震記録で見られた地震動特性の傾向と6サイトとも良く整合した。本検討より、2011年東北地方太平洋沖地震の東京湾西岸部に於ける周期2~3秒の強震動は、地表面から200m以上の深部地盤構造を考慮した上で、実体波であるS波を仮定した1次元解析より評価可能であることが結論付けられた。