東日本大震災宅地の液状化被害を受けて、既存宅地を対象とした道路・宅地一体型液状化対策が検討されている。本研究では、対策工法の適用性を評価するため、3次元FEM解析(LIQCA3D11)を実施した。解析では、1街区全体を対象とした全体系モデルと、そのうちの4宅地のみを対象とした部分モデルの2種類を用いた、対策工法としては、単独で適応が可能な主工法「地下水低下工法」、「格子状地中壁工法」と、補助的な効果を期待した副工法の組合せについて検討を行った。全体系モデルの解析により、主工法である格子状地中壁工法の対策効果が限定的であることを確認し、部分モデルの解析結果により、宅地直下を含む街区全面を対策範囲とすることが最も効果的であることを確認した。