日本地震工学会論文集
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論文
非線形性を考慮した不均質地盤の地震動空間変動特性と基礎地盤安定性
内田 治新井 啓祐上林 宏敏釜江 克宏
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2018 年 18 巻 2 号 p. 2_166-2_183

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抄録

建物基礎近傍地盤を対象に,不均質な物性値分布モデルによる非線形地震応答が地震動空間変動特性及び基礎地盤の安定性(最小すべり安全率)に及ぼす影響について,数値実験に基づいて評価した.できる限り現実に近い地盤を作成するため,層構造や鉛直方向のS波速度のばらつきがボーリング等によって調査されている京都大学原子炉実験所の研究用原子炉(KUR)建屋及びその周辺地盤の地盤情報を用いた.地震動空間変動について,不均質地盤モデルの非線形解析は,線形解析に比べて,同一水平レベルの受信点間のコヒーレンスが低下し,フーリエ振幅の変動が増加する結果となった.基礎地盤の最小すべり安全率の評価(非線形解析)について,不均質地盤モデルは,均質地盤モデルに比べて,安全率が増加する結果となった.前者では強震時における不均質地盤は初期物性値(特にせん断剛性)からの地盤要素毎の変動がより大きくなること,後者は最大せん断応力面の要素毎のばらつきが大きくなることが主な要因と考えられた.

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© 2018 公益社団法人 日本地震工学会
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