日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
地震規模・震源距離および表層の地盤構造が隣接地点間における地震動の空間変動に与える影響
徳光 亮一山本 優内山 泰生
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2019 年 19 巻 1 号 p. 1_34-1_52

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抄録

千葉アレイ観測施設における観測記録およびK-NET,KiK-net観測点でごく隣接する観測点ペアの観測記録を分析することにより,地震規模,震源距離,表層の地盤構造が隣接地点間における地震動の空間変動に与える影響について評価した.地震観測記録のコヒーレンスおよびフーリエスペクトル比の標準偏差を分析した結果,地震規模,震源距離,表層の地盤構造はいずれも地震動の空間変動に影響する傾向が見られた.特に表層の地盤構造が空間変動に与える影響は大きく,地震動のS波速度が小さい地盤ほど変動が大きくなることを確認した.また観測点間の離間距離が大きくなるにしたがい,より深い地盤構造が地震動の空間変動に影響を与えることを確認した.

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© 2019 公益社団法人 日本地震工学会
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