2025 年 25 巻 9 号 p. 9_92-9_105
福島県いわき市内の16地点に設置した臨時地震観測点の地盤増幅特性を推定した.まず,いわき市周辺に展開されている防災科学技術研究所のK-NET/KiK-net強震観測点および気象庁震度観測点を対象に,2012年1月~2021年12月の期間に観測されたプレート間地震およびプレート内地震それぞれの地震波形データセットにスペクトルインバージョン法を適用した.各地震の震源特性および対象地域の伝播経路特性を求め,これらの特性を臨時観測点の観測スペクトルから除することで,各地点の地盤増幅特性を推定した.中心市街地のあるいわき市平地区では,沖積平野の広い範囲で表層地盤の増幅によって0.7-2 Hzの地震動が卓越し,既往の強震観測点の記録と比較して地震動が大きくなることを確認した.