抄録
職員定数の多い大規模校には、複数名の新採用者が毎年度のように赴任する傾向がある。ところが、学校規模の大きさに応じた初任者層教師支援の検討は進んでいない。そこで本研究は、大規模小学校で働く教師の意識を明らかにし、それを踏まえた初任者層教師支援を試行することを目的とする。小学校11校を対象に職場環境や初任者層教師支援に関する質問紙調査を行ったところ、大規模校では教師同士の関係性の希薄化や、初任者層同士での学び合いに肯定的な傾向が認められた。そこで、初任者層教師だけで運営する学習会を実践した。その結果、教師同士の関係形成や、初任者層へのリーダー経験の提供といった成果が参加者にもたらされた。教職経験が浅い者同士による学び合いの機会の設定は、学校規模の大きさに応じた初任者層教師支援の一事例となった。