日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
特集:急性虫垂炎の治療方針の変遷と現状
地方公立病院での虫垂切除術の実情
藤原 英利尾崎 貴洋松本 晶子西村 透松本 拓藤田 恒憲和田 隆宏安田 健司
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2012 年 32 巻 4 号 p. 745-749

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抄録
腹腔鏡下虫垂切除術(Laparoscopic Appendectomy:LA)の地方公立病院での普及しない原因と可能性を検討した。2009年4月より2年間で経験した急性虫垂炎77例LA34例,開腹(Open Appendectomy:OA)43例を対象とした。性別(男:女)LA 23:11例OA 37:6例と差を認めた。手術時間はLA 81.8±28.5分でOA 65.8±22.8分とLAが長かった。手術開始時間を時間内:時間外:休日とするとLA 25:5:4例OA 19:16:8例と差が認められた。術後入院期間はLA 6.4±2.6日,OA 7.5±5.8日であった。手術部位感染では皮膚感染が各2例にみられOAに体腔内感染2例と麻痺性イレウス1例が認められた。合併症の少ないLAは患者だけでなく病院にも有用であり,麻酔科との連携,機材の導入などバックアップ体制,新人外科医の教育を進めれば,普及の可能性があると思われた。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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