2018 年 38 巻 4 号 p. 711-715
症例は67歳男性,腹満感を主訴に当院受診。CT検査で多発肝,直腸に壁肥厚像があり,便の貯留が著明で,大腸イレウスの状態であった。同日にWallFlex製のステントを挿入とした。その後,排便を認めた後に経口摂取を開始し,経過観察していた。ステント挿入後14日目に腹痛が出現したため, CT検査を施行したところ腹腔内にfree airを認め,消化管穿孔の診断で緊急手術を施行した。術中所見では,ステント口側端で穿孔をきたしていた。ステントを含め局所を切除し救命し得た。大腸癌によるイレウスに対し,ステントは有用であるが,穿孔を併発すると,致命的になりうる。常に穿孔のリスクを考慮し使用すべきであると考えられた。