日本原子力学会誌ATOMOΣ
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解説
福島事故に対する欧米の対応
欧州の中間報告と米国で緊急対応必要なしの報告
水町 渉
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2011 年 53 巻 12 号 p. 836-840

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抄録

 ヨーロッパでは,EU加盟国の27ヶ国のうち,原子力発電所を導入している14ヶ国が,ストレス・テストの中間報告を9月15日に発表した。これは,福島第一原子力発電所の事故を踏まえ,同程度の事故が起きると仮定して,コンピュータ上でシミュレーションを実施したものである。結果として,原子炉閉鎖が必要となるような深刻なプラントはなかった。12月までに規制機関が評価を行う予定である。来年の夏までにIAEAに報告され,最終評価が行われる予定である。

 一方アメリカでは,ヨーロッパで行われている,このストレス・テストは行わず,NRCが独自に発表した勧告によって,各プラントが対応を進めることにしている。この結論として,福島の事故に関する短期評価では,アメリカの原子力発電所は安全に運転できるとし,運転しながら,電源喪失等への安全対策を強化する長期的評価を行う方針を決定した。

 ここに,ヨーロッパとアメリカの最新情報をまとめておく。

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