日本食品保蔵科学会誌
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収穫後のエタノール蒸気処理がブロッコリーの老化に関連する遺伝子の発現に及ぼす影響
谷野 晃正鈴木 康生寺井 弘文
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2009 年 35 巻 5 号 p. 249-256

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抄録

 ブロッコリー(Brassica oleracea L. Italica Group)は収穫後室温では急速に老化する。エタノールパッドによるエタノール蒸気処理は収穫したブロッコリーの老化を抑制する。エタノール蒸気処理の様々な老化プロセスに及ぼす影響を理解するために,エチレンおよびエタノール処理したブロッコリーをもちいて老化に関連する遺伝子の発現を解析した。ブロッコリーのブランチレットはエタノールパッドとともに有孔ポリエチレン袋中に包装され,暗所下,20℃で貯蔵した。エチレン処理は貯蔵中通気式で行われた。処理区は,無処理,エチレン処理のみ,エタノール処理のみ,エチレン及びエタノール処理の4つをもうけた。無処理のブロッコリーにおいて,BoINV2の発現量は増加し,エチレン処理により遺伝子発現は促進され,エタノール処理により抑制された。エタノール処理を行わなかったブロッコリーにおいて,BoCAR1-5BoMT1BoCP5およびBoSPT1の発現量も増加したが,エチレンによる発現の促進は認められなかった。また,エタノール処理によりこれらの遺伝子の発現も抑制された。エタノール処理を行ったブロッコリーにおけるBoAPX1の発現はエタノール処理しないものに比べ少ない傾向にあった。BoGDHに関してはいずれの処理区においても顕著な変動は認められなかった。以上の結果から,収穫後のブロッコリーへのエタノール蒸気処理は,老化に関連する遺伝子の発現を抑制することが示唆された。

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© 2009 一般社団法人日本食品保蔵科学会
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