二倍体および四倍体ショウガの二次代謝成分である香気成分と辛味成分の分析を行った。四倍体ショウガはコルヒチン処理によって作出したものを用いた。GCおよびGC-MS分析によって,二倍体および四倍体ショウガの香気成分組成は,ほとんど差異がないことが明らかとなった。また,四倍体ショウガ根茎から辛味成分を単離・精製し,化学的構造解析を行った結果,[6]-gingerolおよび [6]-dehydroparadolと同定することができた。HPLC分析によって,[6]-gingerolおよび [6]-dehydroparadolともに二倍体および四倍体ショウガ間で含量に有為な差は認められなかった。そのため,栽培上の利点や大型化による商品性の向上を示す四倍体ショウガは,二倍体ショウガのよい代替え物になる可能性を示すことができた。