日本食品保蔵科学会誌
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フクギ(Garcinia subelliptica)由来フクゲチンおよびキサントンの抗酸化活性と抗菌活性
小林 弘司山内 良子南 育子鍛冶屋 明子長藤 信哉石川 洋哉
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キーワード: ABTS法, DPPH法, ORAC法, SOSA法, 抗菌活性
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2018 年 44 巻 1 号 p. 3-8

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抄録

 フクギ(Garcinia subelliptica)から抽出したフクゲチン色素と5種のフラボノイドの抗酸化活性と抗菌活性を調べ,それらの構造類似体と活性を比較した。化合物の抗酸化力価は,測定原理が異なる複数の方法[ラジカル消去活性(ABTSおよびDPPH法),酸素ラジカル吸収能力(ORAC),スーパーオキシド消去活性(SOSA)]で測定した。測定した全ての化合物は,それぞれの方法において高い抗酸化活性を示した。特にナリンゲンとルテオリンのフラボノイド二量体であるフクゲチンは最も高い抗酸化活性を示し,その活性は既知の抗酸化物質と同等の力価値であった。フクゲチンを構成するルテオリン構造が,DPPH法とABTS法において高い活性値に寄与し,ナリンゲンとルテオリンの構造の相加効果がORAC法における高い抗酸化能に寄与していることが示唆された。また,フクゲチンはグラム陽性菌に対して抗菌活性を示した。ディスク拡散法による最小生育阻止濃度は0.125から1 mg/mℓであり,ケンフェロールやケルセチンなど既知のフラボノイドと同等であった。以上,フクゲチンは抗酸化剤としてのみならず抗菌剤として有望であることが示された。

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