1993 年 19 巻 1 号 p. 8-13
自動修整空気システムCA (MASCA) 貯蔵装置の稼働状態と鮮度保持効果を評価するため, ブロッコリーをMASCA貯蔵した。
1) MASCA貯蔵装置は設計通りに自動的に稼働・停止し, CA貯L蔵庫内の気体組成は所定の濃度 (酸素2~4%, 二酸化炭素4~6%) に制御された。
2) MASCA貯蔵中のブロッコリーの呼吸量は, 同温度空気下貯蔵に比べ, 1日目で約1/2, 2日目以降は約1/3に抑制された。
3) ブロッコリーは空気下貯蔵では4日で黄化したが, MASCA貯蔵区では黄化がみられなかった。このことは, クロロフィル含量の分析結果からも確認された。
4) 還元型アスコルビン酸含量およびアミノ酸分析結果からもMASCA貯蔵の鮮度保持効果が確認された。
5) MASCA貯蔵による, 異味, 異臭は認められなかった。
以上の結果から, 自動MASCA貯蔵装置は信頼性の高い装置であることが示された。