日本食品保蔵科学会誌
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追熟中のキウイフルーツ (Actinidia deliciosa (A. Chev.) C. F. Liang et A. R. Ferguson, cv. Haywaed) のα-グルコシダーゼの精製ならびに性状について
谷口 (山田) 亜樹子谷口 正幸高野 克己松本 信二
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2001 年 27 巻 3 号 p. 133-139

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抄録
キウイフルーツからα-グルコシダーゼを抽出し, α-サイクロデキストリン・セファロース6Bカラム, DEAE-セルロース, ゲルクロマトグラフイーおよび等電点電気泳動法により精製を行い, 1種類の精製酵素を得た。
(1) 精製酵素の最適pHは, 6.5であり, その活性はpH5.0~7.0で安定であった。最適温度は45℃であり, 40℃で30分間まで安定であった。
(2) 分子量は18,000であり, 等電点はpH4.9であった。p-nitorophenyl-α-D-glucopyranosideに対するKm値は1.9mMであった。
(3) 本酵素はDTNB, PCMBで阻害されたことからSH酵素であることが推測された。Zn2+, Cu2+, Ni2+, Cd2+, Hg2+によっても阻害することが認められた。
(4) 反応生成物を調べたところG2~G6のオリゴ糖をグルコース単位に分解したが, アミロース (G18) には作用しなかった。
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