2003 年 29 巻 2 号 p. 105-109
味噌から分離したEnterococcus faecium MR006株は, 強い抗菌活性を示すバクテリオシンを産生した。E. faecium MR006をpH6.0または7.0に一定に制御して30℃で培養したときに, 最も高い抗菌活性が得られ, pHを制御しないときの2倍の値であった。MR006バクテリオシンを疎水クロマトグラフィーとゲルろ過により精製し, SDS-PAGEにおいて単一なレベルに純化した。MR006バクテリオシン・ペプチドの分子量は, 約5.5kDaであった。アミノ酸配列の解析から, MR006バクテリオシンはE. faecium T136の産生するバクテリオシン, エンテロシンBと同一であることがわかった。