日本食品保蔵科学会誌
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貯蔵温度による収穫後のタケノコのGS, ACC合成, ACC酸化酵素とPAL活性の変化
松井 年行小杉 祐介三木 英三
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2005 年 31 巻 6 号 p. 303-308

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抄録
本報告は, 1℃と20℃に収穫後9日目まで貯蔵された孟宗竹のアンモニア含量, エチレン生成, 呼吸速度, テクスチャー, 色変化との関連で, グルタミン合成酵素 (GS) と1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸 (ACC) 合成酵素, ACC酸化酵素, フェニルアラニンアンモニアリアーゼ (PAL) 活性の収穫後の変化について検討した。
GS活性は, 20℃貯蔵のタケノコで, 貯蔵9日目で初期の約5倍までアンモニアの蓄積が増大するに伴って減少した。
ACC酸化酵素の最大活性は最大のエチレン生成に一致したが, ACC合成酵素の最大活性は, 前報と比較すると8時間かそれ以上の時間遅れた。PAL活性の発現は20℃で3日目まで破断歪率の増大と関係していた。
1℃の低温貯蔵が, 孟宗竹収穫後の呼吸速度とアンモニアの蓄積, ACC合成酵素, ACC酸化酵素, PAL活性の減少に効果的であり, その結果, 色や品質を保持した。
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