日本食品保蔵科学会誌
Online ISSN : 2186-1277
Print ISSN : 1344-1213
ISSN-L : 1344-1213
31 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 韓 雲哲, 林 信行, 藤田 修二
    2005 年 31 巻 6 号 p. 295-301
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本実験ではリーフレタスの酵素的褐変の起因を調べるため, リーフレタスのPPOを電気泳動的にほぼ均一に精製した。最終的に本酵素は23.4倍に精製され, 回収率は約13.3%であった。
    (1) 本酵素の分子量はゲル濾過法により45,000と推定され, さらにSDS-PAGEの結果, 1本のバンドが検出され, 同法による推定分子量は約46,000と算出されたことから, 本酵素は分子量46,000のモノマーであると考えられる。
    (2) 精製PPOはクロロゲン酸およびエピカテキンを強く酸化した。本酵素のChO活性の最適pHは5.0, EpO 活性の最適pHは8.0付近に認められ, 両活性ともpH5.0-8.0の範囲で安定であった。本酵素のChO, EpO両活性の最適温度は30℃付近に認められた。両活性の熱安定性30℃で最大活性を維持して80℃でも30%以上であった。
    (3) 本酵素のChO, EpO両活性は, シアン化カリウムやジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム, フッ化ナトリウムなどの金属阻害剤により阻害された。また, L-アスコルビン酸や塩化ナトリウム等の従来の阻害剤よりも強く阻害された。
    (4) 以上の結果から, リーフレタス酵素的褐変はpH4.0以下の酸処理やNaCl, L-アスコルビン酸等により抑制可能であると考えられる。
  • 松井 年行, 小杉 祐介, 三木 英三
    2005 年 31 巻 6 号 p. 303-308
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本報告は, 1℃と20℃に収穫後9日目まで貯蔵された孟宗竹のアンモニア含量, エチレン生成, 呼吸速度, テクスチャー, 色変化との関連で, グルタミン合成酵素 (GS) と1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸 (ACC) 合成酵素, ACC酸化酵素, フェニルアラニンアンモニアリアーゼ (PAL) 活性の収穫後の変化について検討した。
    GS活性は, 20℃貯蔵のタケノコで, 貯蔵9日目で初期の約5倍までアンモニアの蓄積が増大するに伴って減少した。
    ACC酸化酵素の最大活性は最大のエチレン生成に一致したが, ACC合成酵素の最大活性は, 前報と比較すると8時間かそれ以上の時間遅れた。PAL活性の発現は20℃で3日目まで破断歪率の増大と関係していた。
    1℃の低温貯蔵が, 孟宗竹収穫後の呼吸速度とアンモニアの蓄積, ACC合成酵素, ACC酸化酵素, PAL活性の減少に効果的であり, その結果, 色や品質を保持した。
  • 波多野 和樹, 大西 章博, 藤本 尚志, 中西 載慶, 鈴木 昌治
    2005 年 31 巻 6 号 p. 309-313
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    Mycelia sterilia M1株による廃糖蜜の脱色反応過程における糖蜜色素とポリフェノール類の消長をゲルクロマトグラフィーにより調べた。その結果, 糖蜜色素とポリフェノール類のゲルクロマトグラムのピークはよく一致し, 両者とも分子量11,800以上の高分子画分と5,900以下の低分子画分に主要ピークが確認された。M. sterilia M1株を10%濃度の廃糖蜜溶液で10日間培養した場合, 糖蜜色素の80%が脱色され, またポリフェノール類は95%除去された。ゲルクロマトグラフィーにより脱色処理前後の糖蜜色素とポリフェノール類の変化を調べた結果, 脱色率およびポリフェノール除去率の上昇に伴って糖蜜色素およびポリフェノール類のゲルクロマトグラムのピーク面積は低分子画分と高分子画分とも減少することが確認された。
  • 野口 有里紗, 伊藤 真悟, 馬場 正, 池田 富喜夫
    2005 年 31 巻 6 号 p. 315-317
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    The effects of storage temperature on antioxidant activity and total phenolic content were investigated in sweet basil (Ocimum basilicum L.) leaves. Sweet basil leaves were sealed in 0.068mm polyethylene packages and stored at 3°C and 25°C. The leaves stored at 3°C exhibited a higher weight loss and severer chilling injury symptoms in the form of browning than those stored at 25°C. There were slight changes in fresh weight and leaf color during storage at 25°C. Antioxidant activity on the first day of storage decreased markedly regardless of storage temperature, and showed little correlation with total phenolic content. The respiration rate of the leaves stored at 3°C was almost twice as high as that of the leaves stored at 25°C after two days of storage. Neither of the tested storage temperatures prevented the decrease in antioxidant activity after harvest.
  • 中澤 智子, 佐々木 裕子, 小林 浩, 小宮山 美弘
    2005 年 31 巻 6 号 p. 319-323
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    (1) 本測定におけるバナジウムの検量線は良好な直線性を示した。
    (2) ICP-MS法でのバナジウム測定では, 塩化物イオンの妨害が問題となるが, 塩化物イオン濃度を1mg/l-100mg/lの範囲で添加し回収試験を行った結果, いずれの濃度においても良好な回収率が得られ, ICP-MS法の測定における塩化物イオンの妨害はないことが確認された。
    (3) 市販ミネラルウォーター類のバナジウム濃度は, 既存の地下水および湧水の報告例と同様な結果となり, 玄武岩質に富んだ富士山麓地域を採水地としたミネラルウォーターには高い濃度 (平均値0.059mg/l) のバナジウムが測定された。
    (4) 輸入製品中において, 富士山麓周辺を採水地とした製品と同様に, バナジウム濃度の高いミネラルウォーター類があった。
  • 佐藤 広顕
    2005 年 31 巻 6 号 p. 325-332
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    2005 年 31 巻 6 号 p. 333-335
    発行日: 2005/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
feedback
Top