抄録
1986年に最初の哺乳類の糖転移酵素遺伝子がクローニングされて以来, 2001年4月初めまでに, 110種類のヒト糖転移酵素遺伝子がクローニングされ解析されていた. 糖鎖遺伝子という語句は, 糖転移酵素, 糖に硫酸基を転移する硫酸転移酵素, 糖ヌクレオチド・トランスポーターなどの遺伝子を含む. 2001年4月に, 我々は, ヒト糖鎖遺伝子の網羅的解析 (糖鎖遺伝子プロジェクト ; GGプロジェクト) を開始した. バイオインフォーマテイクスの技術を活用して, 105種類の新規な候補遺伝子を同定した. すべてをクローニングし, リコンビナント酵素として発現し, その基質特異性をあらゆるアクセプター基質を用いて解析した. 105の候補のうち, 38糖鎖遺伝子は糖転移酵素, 硫酸転移酵素, 糖ヌクレオチド・トランスポーターであることを決定した. 165の糖鎖遺伝子を, ゲートウエイのエントリーベクターにサブクローンしヒト糖鎖遺伝子ライブラリーとして整備した. このクローン化された糖鎖遺伝子は, だれでも簡便に様々な発現系を用いて, リコンビナント酵素として発現できる.