澱粉科学
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α-グリコシルフルオライドとサイクロデキストリン混合系におけるサイクロデキストリン合成酵素の作用
北畑 寿美雄吉村 佳典岡田 茂孝E.J. HEHRE
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1989 年 36 巻 1 号 p. 15-20

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抄録
 γ-サイクロデキストリン(CD)を効率よく合成することを目的に,α-グルコシルフルオライド(α-GF)とβ-CDあるいは、α-マルトシルフルオライド(α-G2F)とα-CDの混合系に対するサイクロデキストリソ合成酵素(CGT-ase)の作用を調べた.α-GFとβ-CDからのγ-CD合成の最適条件は,α-GF:30mM,β-CD:10mM,B.megateriumの酵素:60単位/ml,40℃,30分反応であった.この反応条件でγ-CDは1.7mM合成され,α-およびγ-CDの生成比率は1:2であった.一方,α-G2Fとα-CDからγ-CD合成に際しては,B.maceransの酵素のほうがB.megateriumの酵素よりも優れていた.しかし,α-,β-およびγ-CDの比率は,澱粉からの比率とほぼ同じであった.
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© 日本応用糖質科学会
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