抄録
γ-サイクロデキストリン(CD)を効率よく合成することを目的に,α-グルコシルフルオライド(α-GF)とβ-CDあるいは、α-マルトシルフルオライド(α-G2F)とα-CDの混合系に対するサイクロデキストリソ合成酵素(CGT-ase)の作用を調べた.α-GFとβ-CDからのγ-CD合成の最適条件は,α-GF:30mM,β-CD:10mM,B.megateriumの酵素:60単位/ml,40℃,30分反応であった.この反応条件でγ-CDは1.7mM合成され,α-およびγ-CDの生成比率は1:2であった.一方,α-G2Fとα-CDからγ-CD合成に際しては,B.maceransの酵素のほうがB.megateriumの酵素よりも優れていた.しかし,α-,β-およびγ-CDの比率は,澱粉からの比率とほぼ同じであった.