産業ストレス研究
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【特集 職場のメンタルヘルス面談におけるWeb対応の現状と展望 ― 対面との比較,AI活用,そして現場からの実践知】
産業保健におけるAI活用研究の現状と課題
―系統的な文献検索に基づくスコーピングレビュー
木内 敬太
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電子付録

2026 年 33 巻 2 号 p. 149-160

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抄録

産業保健における人工知能(AI: artificial intelligence)の応用と課題を明らかにするため,PRISMA-ScR に基づくスコーピングレビューを実施した。PubMed,Web of Science,EBSCOhost,IEEE/IET Electronic Library,ACM Digital Library の5データベースを対象に,英語文献(2015 年1月1日~ 2025 年 11 月 12 日)を検索した。本レビューは大規模言語モデル(LLM: large language model)と生成 AI に焦点を当てた。スクリーニングと抽出は単一レビューアにより実施し,プロトコルの登録やバイアスリスク評価は行わなかった。結果は技術的特徴に基づき質的に統合された。131 件の記録から 84 件がスクリーニングされ,25 件が採用された(論文 18 件,会議録7件)。研究デザインは実験研究(8件),性能評価(7件),レビュー(5件),概念論文(3件),無作為化比較試験(2件)であった。LLM ベースのチャットボットは,個別化された健康情報の提供,ストレス検知,意思決定支援を実現し,コンピュータ・ビジョン(CV: computer vision)は,保護具不使用や不安全行動の検知に用いられていた。教育・訓練に関して,ドメイン特化型 LLM は,学習意欲,要約能力,安全リテラシーの向上に寄与した。AI の主なリスクとして,ハルシネーション(幻覚),アルゴリズムのバイアス,プライバシーの懸念,CV に関する遮蔽問題が挙げられる。AI は労働者,管理者,産業保健職の支援ツールとして有望視されるが,科学的根拠は依然として予備的段階にあり,導入には組織的な AI ガバナンスへの組み込みと専門家倫理の遵守が不可欠である。資金提供:なし。

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