医療情報学
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春季学術大会論文
身体部位表現と解剖オントロジーのマッピングに関する基礎的検討
篠原 恵美子今井 健大江 和彦
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2015 年 35 巻 6 号 p. 275-282

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抄録
 診療情報の中でも身体部位は患者状態や治療などの要素となる基本情報であり,これを捉えることは医療情報の活用の基盤の1つとなる.そのためには表記のゆれを解消し概念を特定する,すなわち正規化が必要である.しかし臨床現場で用いられる身体部位表現と人体解剖学の概念が一致する保証はない.本稿では身体部位表現の正規化における要件を検討するため,症例報告で用いられた身体部位表現と現在構築中の解剖オントロジーの対応関係を,1)情報の欠落,2)対応概念の数の2つの観点から分類した.その結果,身体部位表現154件のうち情報の欠落があるものは29件(18.8%),対応概念が複数であるものは42件(27.3%)であった.事例を詳細に検討したところ,正規化技術の実現には,内部構造解析技術に加え,領域および方向を含む解剖学知識や同義語辞書が必要であることが分かった.
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© 2015 一般社団法人 日本医療情報学会
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