抄録
ヒト血清から5種類の有機リン系化合物と2種類のカーバメート化合物の同時抽出法および大気圧化学イオン化とエレクトロスプレーイオン化質量分析装置を用いた液体クロマトグラフィー質量分析法の評価を行った.極性の異なる化合物は,活性炭を充填したInertSep Active Carbon Jr.とOasis-HLBカートリッジを連結した固相抽出法によって同時に抽出することが可能であった.クロマトグラフ分離は,カラムにXterra MS C18(3.5 μm 2.1 × 150 mm),移動相に0.1%酢酸水溶液と0.05%酢酸メタノール溶液を用い,流速を0.2 mL/minとして行った.直線性は相関係数0.996以上と良好な結果が得られ,低値定量限界は0.01~0.5 μg/mLであった.日差再現性はC.V. 2.5~18.4%,回収率は82.0~108.3%であった.本法は実際の中毒症例にも応用可能であった.